——-恋愛は、ふとした触れ合いからスタートする。
建築と人との恋も、接触する機会がなければ始まらないだろう。
だから僕は人と建築の触れ合うチャンスをデザインすることが恋の第一歩なのだと思う。
あ。小林です。
一言目から、いったい何事だと思ったかもしれませんが、
これは建築家の中村拓志氏が「恋する建築」という本に書いた言葉です。
恋する建築、ってなんかむず痒いような、こっぱずかしいような、、、
そんなタイトルをしていますが、内容はすごく的を得ていて、
常々、こういう建築をつくりたいと感じる、そんな本。
造り手(私たち)がつくったものに対して恋が始まるのではなく、
人と建築に向き合って追及していくことで、それらの魅力に気づき、そして自然と恋が始まる。
私たち作り手が良いものを作って好きになってもらおう、というのは間違いで、
どういったもの、形、色が好きなのか、場所は?素材は?光の感じ方は?
いろんなその人にとっての「好き」を追求する。
好きが詰まった建築をつくることで、それらはお互いに恋をして、深い関係性を築くことができる。
恋をしている、というほどの関係性をつくるのには相当な人とのかかわりや
感じ方、考え方など、さまざまなことがあると思いますが、
そういったところも含めて、人に愛され、そしてそれにこたえるように建築も人を愛しているように感じさせられる、
そういった建築を作っていけたらな、と常々思っている小林です。