野池温熱大学院

こんにちは、原田です。

先日、野池温熱大学院に入学しました。
この大学院では、住宅における省エネルギーや温熱環境について1年をかけて勉強するのですが、まず野池学校/温熱カレッジを受けて、基本的な省エネ、温熱の知識を身に着けないと、この講座を受講することができません。

ボクは3年くらい前に、野池学校で学び、住宅の設計にパッシブデザインを取り入れて実践してきましたが、やればやるほど、面白くて、パッシブデザインの沼にはまっています。
今後、さらに知識や技術をレベルアップしたいと思い、大学院まで受講することにしました。

先日第一回があったんですが、内容もすごくマニアックでした。笑
今回の講座の中でボクが一番面白いなぁと思ったのは、「窓にした方が得か?壁にした方が得か?」というテーマです。

冬の晴れた日の場合、南面や南西、南東で窓をとった方が得なのか損なのか、熱の収支を計算します。

例えば、ある地域の冬の晴れた日で、以下の条件の窓から入ってくる熱量を計算します。
・その地域の日射量 
・南面の掃き出し窓
・窓の日射取得率(取得日射熱補正係数x窓構成物の日射取得率)

次に以下の条件を加えて、24時間でその窓から入ってくる熱と出ていく熱量を計算します。
・その地域の一番寒い月の平均外気温
・室温
・窓の熱貫流率

以上のような計算をしていくと、「窓を設けると24時間で逃げた熱と入った熱の収支を考えるとお得だ」
となるわけです。

よくわからないでしょ?
でもこれを理解すると、なるほど!パッシブデザインって面白いとなるんです。

では大阪で実際に計算してみましょう。

大阪の冬の南面の日射量は2.94kWh/㎡(一日あたり、1㎡あたりの平均日射量)
これをW単位に変換します。
2.94kWh/㎡ ÷ 10h = 0.294kW/㎡ = 294W/㎡
※冬の日の出~日の入りまでの時間は10時間程度として考え、一日分の日射量を10時間で割ります。

大阪では、南側垂直面に、一㎡あたり、一時間当たり、 294W の日射があることがわかりました。

次にうちの標準である、樹脂サッシの掃き出し窓が南面についていた場合の日射熱取得量を計算します。
・大阪府大阪市の南面の日射量=294W/㎡
・窓面積=3.3㎡
・取得日射補正係数=0.87(庇等がない6地域の数値)
・窓構成物の日射取得率=0.46 (APW330/LOW-Eガス入り/日射取得型ガラス)

294W/㎡ x 3.3㎡ = 970.2W
970.2W x 0.87 x 0.46 = 388.27W

樹脂サッシの掃き出し窓が南面についていた場合、冬に一時間あたり、388.27W の日射が室内に入ってきます。
最後に一日あたりの熱収支を計算します。
・大阪府大阪市の1月下旬の平均外気温=5.5℃
・室温=20℃
・窓の熱貫流率=1.50W/㎡K (APW330/LOW-Eガス入り/日射取得型ガラス) ※YKK自己適合宣言書より

まず冬に掃き出し窓から入ってくる一日の日射熱取得量
388.27W x 10h =3882.7Wh

次に冬に掃き出し窓から出ていく一日の熱損失量
1.50W/㎡K x 3.3㎡ x(20℃ – 5.5℃)x24h = 1722.6Wh

出ていく熱量と入ってくる熱量を比べると一日あたり 2160.1Wh の熱が入ってくるので、南面には窓を設置しないよりも、設置したほうが室温が上がり快適に過ごせるということがわかります。
2160Whという熱量は電気ストーブ(熱線が2本あるタイプ)でいうと2時間くらいつけて得られる熱量です。

まぁ長々と書きましたけど、要するに南面では、日が当たるなら窓とった方が快適ですよってことです。

この記事を見て面白いと思ってもらえる人っているんでしょうか?苦笑 ボクはこうゆうの好きですんで、さらにパッシブ沼にはまっていくんでしょうね…

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